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「んなこと言わずに行くぞ。あの駅は梅峰学園って女子校も使うみたいだしー」
春は相変わらずにこにこと上機嫌である。
「はあ。っとにお前は……」
比較的口数が少ない真は、諦めたようなため息とともに口を閉ざした。これが真の承諾の合図とも言える。
「よし、決定。そうと決まれば……」
「――おーおー、随分と綺麗な髪の色してんねえ」
テンション高々の春が何か言いかけたとき、不意に第三者の声が遮った。
内容こそ褒めているものの、口調は嫌み混じりである。
春たちが無意識に声のした方へと視線を向けると、そこには色とりどりの髪をした五人組が居た。
色はそれぞれ赤、青、緑、黄色、ピンクとバラエティー豊かである。ちなみにピンクと言っても春のような綺麗なピンクとは違い、無駄に濃いピンクだ。
校章の色を見る限り二年だと分かる。
「うっわ、ゴレンジャーだ」
正直な感想が春の口から漏れた。
「誰がゴレンジャーだ!」
即座に突っ込んだ赤レンジャーだが、春の前では無意味らしい。
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