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ゴレンジャー先輩たちを順に見ていった春は、小馬鹿にしたように笑いながら言葉を続けた。
「なになに? 悪者退治に来たのかな? 生憎ここに悪者は居ないよ」
赤レンジャーの言葉など完全スルーの春は、語尾にハートマークでもついていそうなほどわざとらしい口調で、にこにこと笑顔を向けている。
「てめえ、シカトしてんじゃねえよ」
次は青レンジャーがキレているようだ。相当短気な正義の味方である。
そんな短気なゴレンジャーを前に、真は表情を変えずに口を開いた。
「つーか今入学式の最中だし。その頭で騒いで恥ずかしくねーのかよ、ゴレンジャーさんよ?」
ボソッと呟いた真の一言でゴレンジャー全員の顔つきが変わる。
「んだと? てめえ、表出ろや」
瞬間湯沸し器の如く一瞬で頭に血がのぼった様子の赤レンジャー。髪と同じく顔が真っ赤である。
「えー、めんどいから外行くの嫌だよ。ここでやろ?」
暴れるのが大好きな春は移動が面倒なだけでやる気満々のようだ。
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