プロローグ

12/32
前へ
/37ページ
次へ
「ようこそ。俺達の天国へ。」 おっさんの言葉と同時に灯りがついた。壁一面には銃や日本刀などの武器、机の上には弾薬や研ぎ石が大量に置かれていた。そしてそこで忙しなく動く人達。達と言っても3人しかいないが、とにかく日本にこんな所があっていいのかと思うほどに凄かった。 「おーい!新入りを紹介する。今日たまたま出会って、しかも新種から生き延びた運のいい奴だ。名前は…まぁいい。もうこの世界に名前なんて必要ないからな」 おっさんが一通り話終えると、3人の小さな拍手と共に文句の声も上がった。 「おいおっさん。なんでこんな軟弱者を連れてきた。はっきり言って邪魔だ。殺すぞ?」 そいつは俺に銃を向けるとハンマーを上げ、脅すように言った。僕はさっきまで一般人をやっていた身だ。銃を突きつけられたら驚くに決まっている。 「まぁ、いいんじゃね?そんで、こいつは俺が鍛える。それでももし使えなかった時は殺して構わない。それでどうだ?」 おっさんはさらっと人の命を条件化し、男は諦めたのか銃を下ろした。はっきり言って、もう帰りたかった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加