プロローグ

7/32

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「アギャギャギャギャ!!」 そいつは人一人なら簡単に飲み込めるくらいの大口を開き、僕に飛び込んできた。その時僕は思った。「僕は、ここで死ぬのか…」と。しかし、無情にも神様は僕を殺してはくれなかった。 ババババババ!!! 物凄い爆音を轟かせ、唸る銃口。そしてそれを操る厳ついおっさん。勿論そんな物を現実で見たことは無い為、一瞬何かわからなかった。 「大丈夫か、坊主。」 厳ついおっさんは銃を化け物にぶっ放しながら、僕に言った。あまり良く聞こえなかったが、それは僕に言っていることくらいは分かった。 「だ、大丈夫…です。」 一言の質問に一言で返す。すると、厳ついおっさんはにやりと口元を歪ませ、腰に付いた手榴弾を化け物の口めがけて投げた。化け物はそれをあたかも当たり前のように飲み込む。すると、化け物の腹から爆発音が鳴り、口から煙となにかよく分からない物を吐いた。 「野郎…壊れた内臓吐き出しやがった。」 僕は思った。このおっさん。確実に場馴れしている。一体どんな人生を送ってきたんだ。と
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加