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「アギャギャギャギャ!!」
そいつは人一人なら簡単に飲み込めるくらいの大口を開き、僕に飛び込んできた。その時僕は思った。「僕は、ここで死ぬのか…」と。しかし、無情にも神様は僕を殺してはくれなかった。
ババババババ!!!
物凄い爆音を轟かせ、唸る銃口。そしてそれを操る厳ついおっさん。勿論そんな物を現実で見たことは無い為、一瞬何かわからなかった。
「大丈夫か、坊主。」
厳ついおっさんは銃を化け物にぶっ放しながら、僕に言った。あまり良く聞こえなかったが、それは僕に言っていることくらいは分かった。
「だ、大丈夫…です。」
一言の質問に一言で返す。すると、厳ついおっさんはにやりと口元を歪ませ、腰に付いた手榴弾を化け物の口めがけて投げた。化け物はそれをあたかも当たり前のように飲み込む。すると、化け物の腹から爆発音が鳴り、口から煙となにかよく分からない物を吐いた。
「野郎…壊れた内臓吐き出しやがった。」
僕は思った。このおっさん。確実に場馴れしている。一体どんな人生を送ってきたんだ。と
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