第1話-2

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前半、中畑が相手選手からボールを奪取する。そのボールを素早く前線の中川に送る。 抜け出した中川の目の前には、クロアチアゴールキーパーしかいない。 中川は中畑から送られたボールを右足でトラップする。 中川は、ボールを一旦地面に落とした瞬間、トラップした右足を振り抜く。 ゴンシュート!! しかしこのシュートは、相手ゴールキーパーがファインセーブで、片腕一本で防ぐ。 後半61分に、中川に代えて、丘野を投入。 そして後半のクロアチアの攻撃。 0対0のスコアでした。 日本の中畑の戻しのパスが弱かった。 そのボールを相手選手がかっさらって、前線にクロス。 そこにいたのが、スーケルだった。 スーケルは、テレビカメラが映していないところで、マンマークしている中東を蹴飛ば して、突き飛ばしてフリーになった。 しかし主審はこのファウルを見逃していた。 そのままスーケルは、マンツーマンで担当する中東のプレッシャーを受けることなく、 ゴール前でフリーの状態でボールをもらい、シュートを放つ。 スーケルゴール!! 後半の、77分。スーケルのゴールが決まった。 ゴールキーパーの河口は、防げなかった。 岡畑監督は、失点をする前までは、大野を投入しようと準備していた。 しかし形勢が変わり、後半79分に、奈良橋に代えて、森嶋を投入。 ここで4バックに、システム変更する。 そして84分に、名並に代えて、ロピスを投入。 この日も、岡畑監督から信頼される、錠は最後までプレーをする。 試合は後半の終了間際に迫っていた。 酷暑により、クロアチア選手はバテていた。 日本は同点に迫ろうと、必死で攻め立てる。 まだ1点差。 日本にも十分好機があった。 しかし、 ピーーー!ピーー!ピーー! 日本対、クロアチアは、そのまま0対1で終了する。 日本のエースの錠が、また不発。 日本は連敗。 この時点でアルゼンチンが、ジャマイカを下したことで、アルゼンチンとクロアチアが グループステージを突破して、日本は敗退することが決定した。 日本の初めてのW杯は、目標にしていた決勝トーナメント進出を叶えることができずに 終わる。 日本の第三戦目の相手は、カリブ海に浮かぶジャマイカ。 ジャマイカは、日本よりも格下と思われていた。 しかし……。
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