偶然と疑惑

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「どんなに気丈な女性でも、 恋愛ではやっぱり女の子なんだよね。 成瀬さんも無理しないで」 「私は大丈夫です」 そう言って明るく笑ってみせた。 「私、サボテンだから」 「サボテン?」 「はい。お水もらえなくても、構ってもらえなくても大丈夫ってことです。私、孤独に強いから」 「はは、そういうことか。 もしかして成瀬さんって、 破局する時は相手からって パターン多くない?」 片桐さんは頬杖をついて顔を傾けながら、悪戯っぽく笑った。 「当たりです。 なんで分かるんですか?」 「なんとなく?僕もそうだから。 僕達、色々共通点あるかもね」
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