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しばらく彼の胸にもたれて、
心を落ち着かせた。
彼の言う通りにしよう。
きっと、ほんの1ヶ月程度。
追い詰められたような気持ちも体もリセットして、元の状態の私に戻って安心してもらえばいい。
「うん…そうする」
ポソッと呟くと、戸川君はうん、と小さく答えて頭のてっぺんにキスしてくれた。
「いつも嬉しかったよ。
ありがとうな」
「それ、いやだ。
まるでお別れみたい」
「分かった分かった」
戸川君は宥めるように笑った後、
顔を覗き込んで聞いてきた。
「で、今日はどうする?風呂」
「今日は、って…」
あれからお風呂は一緒に入るようになった…といっても数える程しか会ってないけど。
いまだに恥ずかしくて、
戸川君に無理矢理引きずられ、
その度大騒ぎになる。
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