偶然と疑惑 #2

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「ぎゃっ…何してんのよ」 「ん?胸が痩せてないか確認中。 …うん。意外にデカいよな、紗衣の胸。 ケツもだけど」 「もう、人が真面目に…」 「でも、この辺り…痩せたな」 脇腹の辺りを彼の手が優しく撫でた。 笑っていた彼の目が真剣になる。 「頑張りすぎるなよ、仕事」 「うん…戸川君もね」 彼の手が濡れたうなじを引き寄せて、深いキスを繰り返した。 互いの濡れた肌を抱き締め合い、 愛しい感触を心に刻む。 「体調…悪くない…?」 唇の隙間にもう一度問い掛けてくる彼に、ただ吐息で返事した。
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