迷い込む

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「助けたのは、僕じゃなくて沙織だけどね。 話の解る子みたいで、よかったよ。」 そう言いながら、沙織に目配せをして、悠人は 自分の隣に座らせた。 「ココは、ダンジョンになっていて、どの位の広さなのかは、僕らも分からない。 みんなで、ココから抜け出そうとしてるけど ダメなんだ。 多分……出口は、更に下層にあると思う。 下には、下りられるけど上に行く為の扉は、何をしても開かないんだ。」 ボスは、一息で それだけ言うと悲しそうな顔をした。 嘘や冗談を言っている様子ではない。 本気で、言っているのは 何となく分かった。
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