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「君は、年齢の割りに冷静だ。それに賢い。
全てを今、理解しようとしなくていい。
自分で見て、感じて理解すればいい。
ただ、頭の片隅に置いて置くべき事を話してるだけだと思ってくれればいいよ。」
ボスは、コーヒーを一口啜り、ふぅと息を吐いてから、続けた。
「僕は、事故をしたんだ。
自動車事故をね。
ボンヤリと覚えているのは、カーブを曲がり切れずにガードレールにぶつかった事。」
思い出す様に ゆっくりと話すボスを沙織は、隣で静かに見詰めている。
それだけで、沙織の感情を理解出来た。
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