迷い込む

26/30
前へ
/195ページ
次へ
「貪る様に食べ尽くした。 旨かったよ。 んで寝て起きたら、こうなってた。」 と左腕のハサミを動かしている。 「どう言う訳か、声が聞こえた人だけが、モンスターを喰らうと体に異変が起きる。 私達は、食べても何ともない。」 今まで黙っていた沙織が、口を開いた。 僕には、聞こえた。 だったら、僕もバケモノになるのか? 「……… おいっ、聞いているのか?」 沙織の顔が、すぐ近くにある。 どうやら、呆然としていて話を聞いていなかった様だ。 「ゴメン。 考え事してて頭に入ってこなかった。」 素直に謝る。
/195ページ

最初のコメントを投稿しよう!

349人が本棚に入れています
本棚に追加