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リュリュに乗って三十分程度で竜達の暮らす、渓谷が見えてきた。
種類も様々で赤色から金色の鱗を持つ竜が沢山いる、まあ表現するなら竜種を研究してる人なら絶対着たい、竜パラダイスなのだ。
竜達は崖沿いに穴を掘り生活している、岩を削るのは風属性か土属性の竜の仕事、水属性は魚を獲ったり、火属性はたまに肉を焼いたりして工夫してくれる、雷と光属性の竜は夜の明かりとして大活躍なのだ、だが個体数が少ないので明るい場所も限られる。
俺はリュリュ一家の住んでる洞窟に辿り着いた、降りる時は俺に配慮してか、リュリュは丁寧に降りてくれた。
「グォォォオオオ!」
咆哮と共に一匹のグリーンワイバーンが飛び出してきた、大きさは七メートルしかし鱗は刺々しい、年月が龍と共に竜種の鱗は刺々しさが増す。
それも顔に傷のある赤い瞳、思いっきり見覚えがある。
『ユウ殿帰って参られたか。いつ帰って来られるかと、心待ちにしておりましたぞ』
『ああ、勇者召喚に巻き込まれて、この世界に召喚されちまったんだよ』
『ほうほう、勇者召喚ですかな?魔王倒された今、何故勇者召喚をする必要が?』
『新しい魔王が即位したそうだ』
『なんと!?』
『ああ、鬱陶しい。リドルフ騒がしいぞ、鳴くか喋るかどっちかにしろ』
リドルフは今咆哮を上げながら、竜語を話している。
普通は一方しか話せないはずなのだが、リドルフは長い年月を経てどうでもいい成長をしたようだ。
ちなみに、竜語や龍語は人間では聞き取れない音域での声だ、俺の場合はとにかく耳が良くて色んな音が聞き取れる、まあ、人間で聞き取れない音域をなんで聞き取れてるのか、俺は不思議だな、魔王討伐の為に組まれた総軍で、竜や龍の声を聞き話せたのは俺だけだったからな。
今は午後十四時くらいだろう、リドルフの咆哮を聞きつけて他の竜も何事かと集まってきている、もう三十体は居るだろう、これ……。
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