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「はい、どうぞ」
魔法で沸かされた紅茶を俺の目の前に置く、ティーカップは陶器だ、まあ地球では普通だけどな。
陶器といえば結構高い、手間もかかるからな、買うお金はどこにあるか?と聞かれれば家を作る工程で出てきたものを売ったまで、と言われるだろう。
つまりここは鉱山なのだ、普通に巣の壁に原石が埋まってたりする。
だからお金には困っていないのだ、それに人化して街に遊びに行って、欲しい物を買う以外は自給自足だので、お金の使い道は趣味になってしまう。
リリスも趣味で陶器の食器を買っているのだろう、食器棚には色んな陶器がたくさんある。
リリスは俺の目の前のソファーに座って、紅茶を飲んで笑顔だ。
「頂きます」
俺は紅茶を啜らないように飲む、熱いものを飲むと、啜りそうになるのは日本人だからだろう。
俺はすぐに身体の異変に気がついたとにかく身体が熱いのだ、インフルエンザになって寝こむとかそう言ったレベルの熱さのところではない、この現象髪の毛と目の色を変える魔法薬を飲んだ時と同じだ、この女やりやがった……。
俺は自分の身を抱きしめるようにして、苦しさに耐える、ティーカップは落として割れてしまったが、気にしてられない。
数分後熱さがスーッと引いていき楽になったところで、一息ついた。
俺はリリスを睨みつける、リリスは紅茶を飲むのを止め、俺の方を見つめたまま、宝物を見つけた子供のような笑みを浮かべている。
「まあ、私と同じ髪の色なのね。目は宝石のように綺麗ね!」
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