第三話 『来訪者』

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竜達はリリスの呼びかけで、渓谷の入り口にいた、俺もローブと先ほどの武器を持って敵が来るのを待っている、俺単身で乗り込んでもいいんだが、竜には竜なりのプライドってものがある、守られることに慣れていないといったほうが正しいだろう。 揃った竜達は種類問わず二百くらいだ、皆成竜で子供と卵のある家の夫婦は巣でお留守番だ。 今はリリスも竜の姿だ、今は上空で敵が来るのを見ている。 しばらくすると敵が姿を現した。 敵も馬鹿ではないすぐに攻撃はしてこない、それに強い魔力の反応がある、リリスより上の魔力、それも俺の知っている魔力の性質だ。 平均より少し身長の高い男が旅団を待機させて、一人で俺達の方に向かってきた、それこそ俺の知ってる人物、ファンタジーの服装で上質なものを着ているが、親友の正明だった。 一ヶ月の間かなり厳しい訓練をしたのだろう服の着ている状態でも少し体格が良くなっている、正明は竜達を一旦品定めするように見つめると大声で告げる。 「攻撃はして来るな!僕は魔力を感じて貰ったとおり君たちより強い。僕は勇者で、今日は僕の手足となる竜を探しに来た。僕は光属性だから光属性の成体の竜を手にしたい、僕の手足になるものは居ないか?なりたくないというなら実力行使になる、僕は聖剣を扱える勝てる見込みは無いと思え!」 (聖剣か、一ヶ月で良く主として認められたな。いや、イケメン勇者だしテンプレか…、それにしても国でどういう教育されたのか知らないが、俺を苛立たせる話し方するようになったな、手足?道具と一緒だろ、正明ー……反省してもらうか) 聖剣の効果は魔力を込める程切れ味が増し、再生する、あと闇属性の魔法の緩和、光属性の魔法威力増加だ、まあ、なんとかなるな。
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