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「行く宛が無いなら、アタシらの船、豪炎の鳳に来なよ」
「セッキ、いくら船長の娘でも、勝手に決めちゃ行けないことだと思うよー」
「治療師が少ないんだ、ユウには治療師として来てもらいたい」
「俺は船に乗ったとしても何時出ていくか分からないぞ?俺は旅人なんでね」
「それでも構わないさ、船から人が居なくなるのは、毎回のことだし、食料調達で犠牲者が多く出るからな」
「ああ、そうか、食料は魔物の肉だもんな、船の中で野菜は栽培されてるが、野菜だけで生きていくにも限界があるしな」
「ユウは他の船に乗ったことがあるのか?随分と詳しそうだが……」
「うん、僕も気になるな」
「そうだな、俺は昔、九頭竜に乗ってたことがある」
「はぁ!?それって千年前くらいに消息不明になった船だぞ?勇は何歳なんだ?」
「僕凄く気になるな-、ユウって本当に何者なのー?」
「詮索するな、二人は偵察かなにかか?」
「僕たちはね、魔物の巣を探すのに、二人で行動してたんだよ」
「じゃあ、手伝うか、これで魔物の巣は一発で分かるぞ」
俺は浮遊を解除して砂に手を当てる。
二人はキョトンとしている。
俺は土属性の魔力を直径一キロに流し砂を振動させる。
震度七くらいの規模だ、セッキとシュンレイ達はびっくりしながらしゃがんでいる。
サンドワームが至る所から飛び出してきた、十匹で口の大きさが三メートル長さが八メートルだ。
それに蟻地獄の巣の見つかった、砂が三箇所穴のようになり、中心に蟻地獄がいる。
蟻地獄は、牙が二メートル、体長は五メートルだ。
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