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「ああ、こっちに向かってるそうだ」
「待つだけか」
「僕暇だなー」
シュンレイは欠伸をしている、と言うか眠そうだ。
大体1時間程で豪炎の鳳が到着した、やはりかなり大きい潜水艦にしか見えない、が全て朱い色で幾つもの部屋があるのか丸いガラスが沢山嵌められている、それだけ部屋数があるのだろう。
豪炎の鳳は魔物の死体の真上に浮遊すると、クレーンを下ろし死体を回収した、俺やセッキ、シュンレイもクレーンで運ばれる死体と一緒に船に乗り込んだ。
やはり内装は金属でできている、繋ぎ目が見当たらないところを見ると結構優秀な作り手が作った船のようだ、繋ぎ目があると船の強度が下がるから繋ぎ目は無い方がいい、昔は繋ぎ目のある船が多かったが三百年程で大体の船が壊れたらしい。
赤い髪は三つ編みで腰まであり、鷹のように鋭い赤目で赤い色の制服のようなものを来た男性が出迎えてくれた、身長は百八十くらいありそうだ、角が一本額に生えている。
「セッキ、シュンレイおかえり、この魔物の収穫は大手柄だぞ」
「アタシらが仕留めたわけじゃない、さっき話した治療師として乗せて欲しいと、お願いした人が全て一人でやったことだよ、父さん」
セッキが父さんと言った人物が俺の方を見る。
「フードとマスクは外してもらおうか?もし魔族だった場合処分せねばならないからな」
「フードもマスクも外さない、俺は別にここの船じゃなくてもいいんだ、知り合いのいる碧の砦に行くのも一つの手だと考えてる。無理に外そうとするなら俺は出て行く、これで問題ないだろ」
「父さん、ユウ、は悪い人じゃない、アタシが保証する、だから住む場所を提供してくれ」
「しかしだな、私にも責任があるんだ、魔族だった場合船は壊滅だぞ?」
「船の中に入ったのに、皆に攻撃してないのが安全って証拠じゃないか!」
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