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目が覚めた、多分五時だろう。
それにしてもガスマスクをして寝ていたはずなのに、視界良好、息苦しさ無し、あれ?ガスマスクどこだ?
部屋を見るとソファーでセッキとシュンレイが、いい笑顔で俺を見ていてシュンレイがガスマスクを持っている。
「鍵掛けてあったはずだが?」
「マスターキーくらいあるから、というか金目じゃないよな、勇者様と同じ七色の宝石のような目だよ、なんで嘘ついたのか説明してくれるか?」
「僕も知りたいなー」
シュンレイはガスマスクをつけたりして遊んでいる。
「詮索するなって言っただろうが、船落とすぞ?」
俺は殺気を放ちながら、できるだけ低い声で二人に向けてそう言った。
「ユウは落とさないだろ?人が死ぬのを見てられないタイプだとみた!」
「じゃあ、そうだな。俺に何か質問する度に船の風属性の魔石一個ずつ壊していくか」
「ユウはしないだろ?なんで目の色のこと隠してたのか教えてくれよ」
「はい、一個目」
俺は自分の魔力を風の魔石の表面に覆わせ、風の魔石が船に供給する魔力を遮断した。
動力を一つ失った船は一度重力に引っ張られたものの、なんとか持ち直すが高度が徐々に下がっていくだろう。
「え?今の揺れ何ー?」
「本当に破壊したのかよ……、どれだけの人が死ぬのか分かってやってるのか!」
「たかだか十万ちょっとだろ?俺には少なくて価値すら見いだせないな、だから俺に質問するな、どんどん破壊して、船を落として破壊してもいいんだぞ?」
「糞がっ!一個破壊しただけでも、重さに耐え切れないで高度下がるっつうの!なんてことしてくれたんだ!!」
「お前らが悪い、詮索するなって忠告しただろ?」
「くっそ!」
セッキは慌てて部屋を出て行った、エンジンの部屋では供給停止しててパニックになってるだろうしな、様子見に行ったんだろ。
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