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眩しさが消えると、俺達は石造りの天井と床、壁に魔法陣の描かれた広い部屋に居た。
目の前には白いローブを着た集団がいる、そして全員首に銀のネックレスをつけていて、ネックレスの逆三角のプレートには国の紋章が刻まれている。
(この竜の紋章ってことは、この人達は竜騎士の国アルビスの関係者か)
「何なんだよ。これ……」
正明は現状が理解できない為に、その言葉を呟いたようだ。
正明は受け入れられないだろう、なんたって髪の色が変わってるのを認識したのだから。
正明は金髪に金眼になっている。
どういうことか説明すると、この世界では髪の色は属性を表し、目の色は魔力量を表している。
髪の毛が赤色は火、水色は水、緑色は風、紫色は雷、茶色は土、金色は光、黒色は闇だ。
目のは黒、白、緑、青、赤、橙、銀、金の順で量が多くなる。
ちなみに俺は黒髪黒目のままだ、魔法薬で本当の色が出ないようにしているからだ。
白いローブの集団が一斉に土下座をする、一番前の人が声を発した。
「勇者様、どうか我々をお救い下さい」
(勇者って俺、お役御免になったんじゃなかったっけ?まあ、相手の様子見するか)
声は若い女性のようだ。
俺は正明の後ろに居るので気づかれていないようだ、魔力も放出しないようにしてるし、魔力感知にも引っかからないだろう。
「勇……、僕どうかなっちゃったのか?髪の色が違うし、僕達のこと勇者って言ってる集団いるし、僕達教室にいたよね!?」
「まあ。落ち着け、アニメオタクならこの状況多少はわかるだろ?異世界召喚もので、俺達は勇者みたいだぞ?」
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