唇の距離 #2

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「小野寺さんて人も気分悪いだろうね」 「いや、自業自得ってとこだろ。 ただ、気になるのが…」 戸川君が珍しく、 少し迷ったように口籠もった。 「小野寺、お前のことをやたら俺に探り入れてくるんだよな。 必要以上に根掘り葉掘り。 崎田に関係ないことまで」 「例えばどんなことを?」 「俺との関係を色々。 どうやって知り合ったのか。 …あと、住んでる所はどこか、 性格、出身大学まで、 お前に関すること全部」 「なにそれ…なんで?」 何なんだ。 崎田さんのこと以外まで詮索されるのはすごく気持ちが悪い。
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