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「今度飲む時は一缶限定だな」
「うん」
“今度”もあるんだとホッとして
戸川君に笑顔を向ける。
元通りになれたのなら、
わざわざこの均衡を失うのが怖くて。
ただの同期なのか、
友達なのか、
それ以上なのか。
妙な出逢い方をしたせいで、
戸川君との距離が分からない。
決定的なことを避けるように、私達はふらふらと危ういバランスを保っているようだ。
「今日はお開きだな。送ってく」
戸川君も微笑んだ。
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