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「お前は?
何かやりたいこと決まってんの?」
「私?」
戸川君から急に話題を振られ、
食べる手を止めて考え込んだ。
「仕事、マーケティングだろ?
それがしたかった訳?」
しばらく考えた後、
私は首を横に振った。
「違うの。
実は就活の時になっても、
やりたいことが漠然として
見つからなかったの」
へぇ意外、と戸川君が箸を止めた。
「頑張ってるから、
目標があるのかと思ってた」
「大学でも一生懸命勉強はしたけど、何かしっくりこなくて。
でもね。誰にも頼らず自立したいっていうのは固くて、社会の中で自分の場所をしっかり築きたかったの」
戸川君は黙って真剣な顔で聞いてくれている。
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