第三ノ章

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「ほら!あったよ!」 私はお目当てのリボンを見せて笑った。すると少女は私の方を見た。 「お姉ちゃん・・・。おねえ・・ちゃ・・ん」 何か雰囲気がおかしいと思ったのも遅かった。持っていたリボンが長くなり私の体に絡み付いてきた。 「あっ!・・・なっ!何これ!?」 すると目の前にいた少女が私の身長を超えて大きくなった。 「ウフフフっ。お姉ちゃん?リボン探してくれてありがとう・・・お礼に奇麗に食べてあげる。」 リボンが体に絡み付いて身動きが取れない。 「あなたは一体!?」 「私はアヤカシ。人間からは鬼とも言われているわ・・・ウフフ」 そのアヤカシは赤色の浴衣を着ていて肩をさらけ出している。 瞬間、長い髪を針のように尖らせ私の体の周りに差し向けた。 「私が欲しいのはあなたのタマシイ。私たちはそれを糧として生きているのよ。」 タマシイ?って魂?! 魂ってのは自分の心身に宿っていて・・・。と考えてる場合じゃないって! 一つ言えることは 「私を・・・殺すつもりね」 そのアヤカシは口の端を釣り上げて笑った。 「そう、そうよ!あなたのタマシイ・・・すごく美味しそうなんだもの!」 そう言いながら針のように尖った髪を私の体に這わせた。 1つの針が私の腕をなぞる。すると血が流れた。痛くて私は少し泣きそうになった。 「その顔、最高だわ。」 また1つの針の先端が背中に触った。ちょうど心臓のあたりを貫けるように。 「では、さようなら。」
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