第二ノ章

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「くあああっ・・・」 歴史の授業の真っただ中一人、大きなあくびをする子がいた。 「ふわーっ。眠いわ・・・」 授業という名のお休み時間。私にはそういう考えしかなかった。 睡魔に負け、ウトウトとしていたら・・・ 「こら!!真田!!」 「はいっ!」 大きな声で自分の名前を叫ばれたためびっくりして返事とともに 立ち上がってしまった。 「授業中に大あくびとか余裕だな、お前。」 先生の表情が笑っているが笑顔とは言えない。むしろ怒ってる。 「見てました・・・か・・」 「見てたわ!!!」 私が恐る恐る聞くとクラスの皆が一斉に笑いだした。 「真田。しっかりしろよ・・・」 「あ、ハイ・・・」 怒ることに喪失感が出たのだろうか。先生はもういいって言って私を座らせた。 真田。 そう、私は「真田英梨(さなだえり)」 高校2年生です。 友人からは普通に「エリ」とか「さな」とか・・・。 戦国好きな人からは「ゆき」とか。 ちなみに私は歴史大嫌い。 私の容姿を言うと・・・。 髪は茶色で横髪が長く鎖骨ぐらいまであって、後ろ髪はショート。 特にモデルみたいではなく普通の女子高校生だとおもってくれれば大丈夫。 性格は負けず嫌い。あ、でも勉強はそこまで負けず嫌いではないわ。 部活は入ってない。これと言って入りたい部活はないしね。 <キーンコーンカーンコーン 「じゃぁ、授業はこれまで。皆気をつけて帰れよ!」 先生が教科書を閉じて皆に叫ぶ。 「ふーっ。終わったわ」 「エリは何にもしてなかったけどね」 友人が笑いながら言ってきた。 「何よ!私だって聞くぐらいはしてましたもんねー」 私も友人につられて笑った。 「エリ帰ろう!」 「うん!!」
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