第三ノ章

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目を開けるとさっきまでいた鳥居の前にいた。 「っ・・・。さっきのは・・・?」 私が覚えてるのは白い着物を着た女の人。そして 「妖怪・・・退治・・・。」 妖怪退治を任された。 「なんだろう?夢?現実・・・?」 すごく不思議な感覚だった。 すると、私の隣で小さな女の子が私の制服のスカートを引っ張っていた。 「お姉ちゃん・・・」 その小さな子は泣いているのか、顔をうつ向けて嗚咽を発していた。 「どうしたの?」 私はその子の身長に合わせてしゃがみこんだ。 「私の・・ううっ・・リボンがっ・・・」 泣きながら答えてるから言いたいことがとぎれとぎれになる。 「無くなったの・・・うっ・・・だから・・」 「わかった!じゃぁ、お姉ちゃんと一緒に探そう!」 要はこの子の言いたいことは 『私の付けていたリボンが無くなって困ってるから一緒に探してほしい』 ということだと思う。困ってる人は放っておけない性分だから私はこの子と一緒に探すことにした。 山の階段を歩くこと5分。 小さな公園に出てきた。山の中にあるので木が生い茂っていて少し雰囲気が暗かった。ここで女の子の足が止まった。 「ここ・・・」 「ここで無くしたのね?よし!探すわよ!」 幸い広いところではなかったので私は断然やる気がでた。 しかし、こんな暗い公園で1人で遊んでいたのだろうか・・・? 私はいろいろ考えつつ砂場や遊具、木や草をかき分けて探した。相変わらず女の子は泣いている。 「よほど大切なものなのね」 10分ぐらい経ったのだろうか。あたりは少し暗くなってきてこの公園にも電気が付いた。 「ん?」 草をかき分けてる途中でなにか布のようなものが手に触れた。私はとっさにそれを勢いよく引っ張った。 「あった!」 お目当てのリボンが見つかった。土で少し汚れているのを手で掃った。 そのリボンは紫の色をしていた。私は見つかった報告を少女にしようと歩み寄った。
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