10年後

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僕はその場を静かに立ち去り 町へ降りた ―――――――――――――― お~見られてる~ 前、健兄貴に、『お前…いぬ〇くの夏目に似てんなwww』って言われた 親近感は沸いたけど、あんなに格好よくないと思うけどなぁ… 行きつけの素材屋が見えてきた 黒龍処…と言う白い文字に黒い看板。看板も外装も和風の小さな一軒家 実は僕が封印を解いてもらった店なんだ キーイ 「いらっしゃいませ」 アオイさん…今はアオさんの奥さん(本当は旦那さん)がカウンターにいた ロイ「キリエさん、今アオさん居ますか?」 キリエ「フフ…奥に居るので呼んできますね」 キリエさんって大和撫子みたいな人だなぁ… 容姿端麗で仕事は的確にこなす でも、女体化なんだよねぇ アオ「どうした?ため息ついて?」 ロイ「世の中の不条理について考えてたんだ…」 アオ「……そうか。今日は何を持ってきたんだ?」 笑いを堪えながら言わないで欲しいな 奥のソファーとテーブルのある所へ行く もう慣れたからね ポーチから素材を取り出す アオ「シャインウルフの毛皮に肉、渓谷茸、繋ぎ草、世界樹の果実、フォンムゥアグロゥ…一本釣りか」 ロイ「流行り病で、苦しんでた港町で、薬作ったら治ってそのお礼に」 アオ「把握(笑)お前調剤のセンスあるもんな?」 キリエ「アオも調剤は得意じゃないですか」 アオ「それほどでもねぇよ。本体が上手いんだ」 仲の良い夫婦だなぁ
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