生活の始まり

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次は透明マントだ。取り敢えず息を止めて消えろと念じてみるが、物理法則などを無視するということはおそらく自分のことは見えているので、本当に消えているのか確認できない 物理法則などを無視するってことは、つまり、現代の知識で言うところの、透明人間になった際に光を透過してしまうために何も見えなくなったりだとか、物を持ったり出来ないだとか、その他もろもろの不都合を無視するという解釈で間違いないのだろう だが、なんとかして確かめたい。そこで閃く。先ほどの手紙には何と書いてあったか 『息を止めている間、君と君が触れている物、人などは意識する事により如何なる干渉も受けない』 「あぁ、なるほどね。こりゃ確かに無敵だわ」 先ほどの日本刀を手にとって消えろと念じる。その後先ほどと同じく草に向けて振ってみるが、刀は草を全く動かすことなく、すり抜けた 「地面とか空気とかはまぁ、無意識に消してないのか。地面消えたら延々と下に落ちるだろうし.....うしっ、そろそろ動くか」 時刻は太陽(おそらくは太陽ではないが、まぁ太陽みたいなもの)が真上に差し掛かるほど。つまり正午近くか?俺はノンビリと歩き出した
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