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「説明が足らんか。では、順を追って説明しよう。お主が住んでおる地球は宇宙のなかでは塵以下の大きさでしかないことは分かるな?」
「勿論。銀河系の単位で考えると、太陽系ですらゴミみたいなもんだもんな」
「よろしい。では、その膨大な量の銀河、またその中の惑星の中には、地球と同じような物があっても何ら不思議ではない、むしろ無いとおかしいということを考えたことは?」
「そりゃあるさ。子供の頃に夢見たな...宇宙の中には別世界があって、そこにいつかいけるようになるってな」
「そこまで考えておったのなら、儂がこれから言うことも大体予想がついておるのではないか?」
別惑星、つまり別世界の話。宝くじ、この空間、何でもできる(おそらく)目前の老人の話し方「そこまで考えておったのなら....大体予想が....」これらから導かれる答えは言われずとも分かる
「偶然俺があんたに選ばれ、そして選ばれた俺にはその別世界に行く権利があるってことか?で、別世界に行く場合、元の世界での篠崎一郎という人間は消失、つまり命を失うことになるってことか?」
「上出来じゃな。で、どうする?これまで様々な者達を見てきたが、家族のために帰る者、やけに強気に力を求めるもの、歓喜するもの、お主のように考える者もおったな」
「そうか....あぁそうだ。その別世界ってのはどんな世界なんだ?」
「秘密じゃ。ただ、地球と同程度以上の環境はあることを保証しよう」
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