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そこまで秀才とも言えない頭で考える。一番心配だった環境は悪くないらしい。では生活はどうだろうか?現代で言うと、住居、最低限食料品を買う場所、金を稼ぐ場所は必要だ。ここで地球と同程度以上という仮定の元、地球の何処かへ何も知らない人間が放り込まれた場合を考える。ちなみに北極や南極、紛争地域などに放り込まれる可能性は省いた
......うん。何の問題もなくとは言えないが、生きることは出来るだろう。金はバイトで稼ぎ、住居は安いアパートなど、食料品はコンビニなどがある
一応ここまでは重要なので、真剣に考えたがそれ以上は考えなかった。基本的に人間行き当たりばったりでなんとかなるものである。ならばあとは直感で決めるのみ!つまり面倒になった
「よっしゃ、その話、受けるよ。どうせ元に戻ったってつまんねぇ人生だろうしな。それくらいならこの宝くじにあたったっていう俺の幸運を生かした方がいいしな」
「ほぉ、なるほどのう。では、これはもう必要ないな」
老人が言うと先ほど現れた扉は音もなく崩れ去り、代わりに俺の目の前に真っ赤な扉が現れた
「では、この扉をくぐっていけばよい。なに、人間が即死するようなところへは転移せんよ」
「それはありがたい。ところで、聞いてなかったがあんたは一体何なんだ?神様なのか?」
扉を開き、その中へ入る前に振り向いて老人に尋ねる。その質問に老人はこう答えた
「さぁの。お主の目には儂はどう見えた?ただの不思議な老人じゃよ」
最後のウインクが様になっていてなんだかムカついたが、不思議と悪い気はしなかった
こうして俺は、新しい人生への第一歩をふみだしたのだった
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