第1話

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取り合えず裸になった。 真夜中の11時。 私のクラス、3ー1の教室の中である。 絵の具やら汗やらその他やらの不快な臭いが混ざるジャージを脱ぎ捨てるとべしゃっと音をたてた。 「おぶえ…にゃにこれ…」 口に入った粘つく液が私を舌足らずに変え、 油にまみれたガレージみたいな臭いで私の鼻をいじめる。 なんでこんな目の前にいる川内君(国内最強の自称紳士)すら鼻血と本能を押さえられ無さそうな姿になったのか。 まあ、理由はびちゃびちゃになった服が気持ち悪くなっただけなのだが、 それには残念な経過があるわけだ。 まずは今が夏休みで、 夏休みが明けると 私の高校は文化祭があることが始まりなわけである。
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