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「……それで? お前、俺に何やらせるつもりだ?」
おそらく、監視する必要性を感じなかったからだろう。
きな臭い事情を多く抱えるこの屋敷の中で唯一、ここへは稔自身か、稔が気心許した人間しか立ち寄らないから。
そんなことを考えながら、蓮は本題へ立ち入った。
『まるで、僕が用事のある時にしか君に連絡取ってないように聞こえるんだけど。
君は一応僕の護衛で、一番の側近でしょ』
だが稔は自分から連絡を取ってきたくせに、本題をのらりくらりとかわそうとする。
蓮はそんな稔を無視すると、稔が蓮に連絡を取ってきそうな候補を指折りながら並べはじめた。
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