セッション1、再会のような出会い

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ケラススの街跡にほど近い森にある、ルーンフォーク達の集落 『ペリテの里』 元々、フェンデル王国は、総人口におけるルーンフォークの割合が他国よりも高いことで、知られている。 ペリテの里もまた、既に仕える主人を亡くしていたり、稼働限界が近づいていたりする、高齢のルーンフォーク達が集まってできた、小さな集落である ペリテの里では、余生を静かに暮らそうと考える人ばかりで、人口は二、三十人ほど、外部との交流もほとんどなく、里のみんなが顔見知りである そんななか、たった一人の人間の女の子がいた 名を、エマ=ヴァイオレット 昨年、成人を迎え、お世話になりっぱなしの里のみんなに少しずつ恩を返そうと、頑張っていたとある日 ホリン 「お前ももう、成人してから1年がたった。 独り立ちする歳になったあの日に、エマは、これからは私がみんなの世話をしたいと言ってくれたね。 でもね、エマや、本当は何かやりたい事があるんじゃないのかい?」 このホリンという人物は、五十代後半の外見をしたルーンフォークで、このペリテの里のまとめ役であり、エマの育ての親とも言える人である エマ 「実は、成人したあの日からずっと考えていた事があるの。 あのね、お義父さん。私、本当のお父さんとお母さんの事知りたい」
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