0人が本棚に入れています
本棚に追加
2
翌日。
海は佳苗から連絡をもらい自身の家に戻った。
「早かったですね」
佳苗は海を見ながら微笑んだ。
「恵美は…」
「あちらでもう死んでおりますよ」
佳苗は海の家を指しながら言った。
「苦しまないように御送りしました」
佳苗は空を見上げた。
「もう今頃向こうですね。これで貴方の願いは叶えました」
「はい。ありがとうございます。ありがとうございます」
海は笑顔で頭を何度も佳苗に下げた。
「では、私はこれで」
佳苗は海に微笑むと、海に背を向けて歩き出した。
最初のコメントを投稿しよう!