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「それではお話をお訊きしますので付いてきてください」 佳苗はクスッと笑うとエントランスにある唯一の扉の中へ海を招く。 海は招かれるままに中へ入ると促されるままに席へ座った。 「阿戸海さんは紅茶と珈琲、どっちになさいましょうか?」 「あ、お気遣いなく」 「いえいえ。こんな山の奥まで来ていただいたのですから、喉もお乾きになってると思いますので」 佳苗は首だけ振り向いて微笑む。
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