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「………オイ、素で言って良いか?」
「何だよ?」
木製のプラカードにペンでデカデカと「乗せろ」と書いてあるそれを持つ由に、空は煙草を吸いながら彼女を見た。
「ヒッチハイクだろ?いつまでもこんな場所に居れるかよ」
「だからってなぁ…」
廃墟群のビルが立ち並び、人の気配が無く、更には高速道路の真ん中でヒッチハイクする由に、空は辺りを見渡しながら溜め息をする。
「車が来ないのに、ヒッチハイクしても意味ねぇだろ?」
「ウッセェよ。女の子がヒッチハイクすりゃ、車の1台や2台は止まるっつーの」
「そーですか…あ、ところで身体の具合はあれからどうだ?」
由は空が撃ったマシンセル弾でサイボーグ化している。
そのため、彼女の身体能力は飛躍的な進歩を遂げている。
「ん、傷口も無くなったし、別段身体の調子も悪くねぇよ」
「1度説明しとくが、今のお前はサイボーグには成ってるが、それでも身体のごく一部だ。痛覚もあれば、血も出る。だから勿論、下手すりゃ死ぬ。けど、身体能力は単純に俺と互角だ」
「互角って…じゃあ、アニキも?」
「残念だが俺は生身の人間。まぁお前も技術を積めば、俺みたくはなるだろうがな?」
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