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「お嬢様ッ!!」
「ウオッ!?ビックリした…」
目を覚ます怪人黒マントに、由は驚いて尻餅すると、上半身に包帯を巻いた空が別室から出て来る。
「ウルセェ。接着中の骨が折れるだろうが…って、起きたのか?」
「ッ!?お前は…!!」
空の顔を見た途端に襲い掛かろうとした怪人黒マントだったが、自分の体を白い蛇が巻き付いて身動きを封じているのに気付いた。
「悪いが拘束させてもらったからな。ちょっとでも変なマネしたら、その白蛇が噛み付いて、約5件分の家屋の電力が賄える電流を流し込む。OK?」
「………」
そう怪人黒マントに警告する空は、銃を手にして不服そうな表情で見るレンと、椅子に腰掛けて貧乏揺すりをする双牙子に振り向く。
「空兄様、言われた通り彼女の傷口の処置はしました。しかし…不本意です。彼女は兄様に何をしたのか、私は断じて許せません」
「そうよ?何かあってからじゃ手遅れになるんだから」
「しゃーねーだろ。由ちゃんが拾っちゃうんだもの。この怪人黒マントをよ…」
「何…?」
由を見る怪人黒マントに、彼女は「放っておけなかったし…ってか、知らなかったし」と空に言い返した。
「お前が、私を…?」
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