第3話

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ー*ー 「いやぁ、無人街から出れて助かった助かった」 「いえいえ。妹さんと2人で旅をしてるとはねぇ…」 ヒッチハイクに無事成功した2人は、護送中のバスの後方の軍警察のパトカーに同乗させてもらっており、警官と談笑する空。 「それより、なんでまたこんな場所を走ってたんです?」 「いえね、我々も詳しくは知らないんですよ。上からは、犯罪者の護送としか聞かされておりませんのでね」 「大変ッスねぇ、国家公務員っつーのも…(こりゃ何かあるな)」 チラッと由を見る空は、さり気なく小声で「変だぞ由」と言った。 「何が変なんだ?」 「犯罪者の護送っつーのはな、規定されてるルートがあって、そこを通るのが原則だ。なのにあの護送車、そのルートを走ってない」 「え?それってつまり…」 その瞬間、由の頭に突然頭痛が奔ると、彼女はいきなり「車を止めろ!」と言い出した。 「え?急にどうし…」 その瞬間、護送車両の前を走っていたパトカーが突然爆発すると、バスは急停車し、空達が乗っていたパトカーも止まった。 「襲撃か!?君らは危ないから此処に居るんだぞ!」 .
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