第3話

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ー*ー 「…オウ、入れ」 武装する部下達をまとめるカルテルのボスは、葉巻を咥えながら拘束された空と由を連れて来る爪牙子を部屋に招いた。 「これはこれはボス。今日はご機嫌ですね?」 「当たり前だ。何せ、俺の職場から大事な偽札の原版を盗んだクソッタレをサツから取り返せたんだからな?で、そこの雑魚2人は何だ?」 「いえ、ボスへの献上品ですよ。200億のね?」 「ほぉ…詳しく聞きたいな?」 指を鳴らして部下の1人に酒とグラスを用意させるボスは、デスク前のソファに爪牙子を座らせる。 「あの男、全世界中から第一級指名手配されている伝説の大泥棒、一ノ瀬空ですよ?」 「何?あの月を盗んだ大悪党を?」 「はい。裏は取ってます。そこで、一つ取引をしませんか?悪い話しではありませんので?」 酒の入ったグラスを片手に話しをする爪牙子に、由は不安な表情で空を見る。 (上手くいくのかよ?こんな作戦) .
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