人間やめときな

5/5

96人が本棚に入れています
本棚に追加
/80ページ
* 「よう、泣いたな」 「…」 「痛かった?」 「……でっかいウンコするぐらいや思てた俺が間違ってた」 「ウンコちゃうよ~」 「……良かった。」 「え?」 「俺、今日良かった。どれだけお前が俺に本気なのかって、わかったから。汗、ダラッダラかいて、必死やったもんな。汗は嘘つかへん」 丸山は自分に背を向ける痩せた肩に手を乗せてこっちを向かせ、涙の乾きかけた涙袋に触れる。 「せっかく綺麗な目やのに、腫れてまうなぁ」 「一生分、泣いた気ぃするわ」 「なら、これからは楽しいことしかないわけやな」 「マル」 キスをせがむ渋谷に、とろけそうな笑顔で丸山は優しく応えた。 「すばる君…「今日は終いや!しばらくせえへん!」 「そんなぁ~」
/80ページ

最初のコメントを投稿しよう!

96人が本棚に入れています
本棚に追加