星ふたつ

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* 学生寮まで村上を送るだけのつもりだった横山だが、村上にごねられ部屋に入った。同居人のいなくなった2人部屋を手持無沙汰でふらふらと回る横山に対し、村上はリラックスした様子でベッドに転がっている。 「ヒナちゃん、今いくつ?」 「じゅうはちになった」 「ああ~犯罪やなぁ。俺、世間的に見たらオッサンやん」 「俺がええ言うとるんやから、ええやんか」 「そうか」 「そうです」 「んふふふ」 「気持ち悪いなぁ~、なんやねん」 「ええやんけ。両思いを満喫してんねん」 「なぁ、俺からキッスしてもええ?」 「キスな」 「おん。ええ?」 「ん」 横山がゆっくりと隣に歩み寄ったのを確認し、村上は豪快に立ち上がった。 少しつま先立ちして見た横山の顔は、思った以上に端正だった。 急に緊張した村上の唇は横山の高い鼻を掠める。 「ヒナちゃん、今外したな」 「ふは。難しなぁ……おわっ!」 ガードの緩くなっていた村上を、ベッドに押し倒した横山。 「これからいっぱいできんねんから、急ぐことないで。___ん?どした?」 村上が顔を真っ赤にしているのを見て、横山はいたずらっぽく笑い、赤らんだ鼻にキスを返した。 「おやすみ、ヒナちゃん。続きは卒業してからやな」
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