第1話

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 もっともそうやって無防備なところを攻めた所で、ボコボコに殴り倒されるのがオチなんだが。  なんでもふしだらな関係はもってのほか、学生は学生らしく、健全な生活をおくるのが至上命題であるらしい。  そう言いながら二回戦を要求して来たのはどこの誰なんですかねえ……。 「言っておくが、ボクはお前を恋人としてみている、他の誰にうつつを抜かすつもりもない。お前がどんなに悪評を持たれようとも自業自得でない限りは助けてやる」  そこは恋人なんだからどんな状況でも助けてくれませんか。 「後もうひとつ言っておくが、ボクは女だ」 「は?」  そんな分かりきっていることをどうして? 「……だから、確かめろと言っている、ボクが女かどうか!」 「……ああ」 「ああじゃない、お前は前々からボクの羽織袴姿を見る目が怪しいと思っていた。何故だろうと考えていたんだ、世にはコスプレェ……」  世の中の女性が羽織袴を着る際に下着を付けないというのは、スバルに限っては都市伝説のようでありました。
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