「幼い夢」

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今となっては 全体が薄く霧がかかり、 シルエットがぼんやり見えるくらい。 声はとても遠く、 どんなに頑張って聴こうとしても ノイズによってかき消される。 残るのは虚しさだけ。 あの日のお兄ちゃんの存在も あんなに鮮明に覚えていたのに 今は、なんだか色が薄れ、 細かいところなんてまったくわからない。 お兄ちゃんの存在は嫌なほど忘れられない。 でも記憶はだんだん薄れていく。 正直言って、もう、辛かった。
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