5人が本棚に入れています
本棚に追加
/53ページ
____
「やだ!お兄ちゃんと一緒がいい!」
まだ幼かったころの私。
4歳のころだ。
確か離れる3日前。
「わがまま言うなよ
また会えるから、な?」
お兄ちゃんの涙交じりの声。
ひとつ上の5歳。
泣き虫な私の右手をいつも握ってくれた。
「やだ!絶対にやだあ!」
泣きじゃくる私、
困った顔で涙を浮かべるお兄ちゃん。
「あ、そうだ。」
何かを思いついたお兄ちゃん。
手首に巻いた糸を解く。
「これあげるから!!」
最初のコメントを投稿しよう!