始まり

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『パンパカパーン!!おめでとう!君がヒロインだよ!』 突然言われた言葉に呆然とする。 どうしてこうなったのか・・・。 私、千歳奏は頭を抱えた。 『おめでとう、おめでとう!ほんっとうにおめでとう!』 「・・・叫ばないで、頭がガンガンする」 私は数時間前の事を思い出す。 今日は、朝早くに学校へ行き、普通に授業をし帰った。 夕御飯も食べて、お風呂にも入って寝たはず。 別に、宝くじに当たった覚えもない。 じゃ、何だ? 『すっごい考えてるね。でも、君の考えていることは、全く合ってないね』 何だって!? 「じゃあ、何?」 つい、強めの口調になってしまったが、こればかりは仕方がない。 『僕が君を気に入ったから』 「はい?」 『君ってさ、クラスでは物静かで、傍観しているでしょ?だから、君にチャンスをあげようと思って』 「何の?」 『君は乙女ゲームを知っているかな?』 乙女ゲーム。 聞いたことはある。
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