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[散歩]
「にゃ~」
満月は自分を呼ぶ声に立ち止まった。
そして視線を下に移せば真っ白な毛並みの猫がそこにいた。
「おや…初めましてだね。キミは…」
「にゃぅ」
「ニュアジュっていうのかい?いい名前だネ」
ひょいっと抱き上げ、会話を楽しむ満月。
そこに、
「ニジュー!!どこに行ったんだー!?」
かなり切羽詰まった表情で椿が走ってくる。
「椿ー、ニュアジュはここにいるよー」
「ぇ!?ま、満月従者…!?」
「キミの猫だったんだネ。
さぁニュアジュ、ご主人がむかえに来てくれたよ」
驚く椿を横目に満月はニュアジュに話しかけて椿に渡す。
「あぁ…ニジュ…!!心配したよっ」
「にゃ…」
受けとるやいなやニュアジュを精一杯愛でる椿に満月は笑う。
「とてもいい子だったよ」
「ありがとうございました」
「いえいえwじゃあねー」
椿に手を振り、満月は再び足を動かした。
end.
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