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[エゴ]
戦場に子供がいた。
どうやら親とはぐれてしまったらしい。
…いや、違う。
親は、俺が食べた。
「おとうさん、おとうさん…!!」
泣きじゃくる子供。
子供の泣き声は嫌いだ。
近寄ろうとすると、その子供が俺を睨んだ。
そして父親のであった刀を握りしめ、俺に向ける。
「ころして、やる…!!!」
あぁ…結局…。
「残念。キミは俺に牙を向けてしまった…」
俺もニンゲンだという事を、思い知らされる…。
「ごめんね?俺は優しいニンゲンじゃないから…せめて、」
痛みのない、方法で…。
---これさえもニンゲン臭くて吐き気がする…。
end.
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