31/51

45人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
[光] 自分はなんの為に戦っているのか、たまにわからなくなる。 「御慈悲を…!!お願いします…!!!」 すがり付く人間を蹴り飛ばし、切り裂く。 自分の中の光が徐々に弱くなり、暗くなる。 何も感じない。 痛みも、想いも、情けさえも…。 自分が本当に獣になってしまうような…そんな感覚。 「満月っ」 「!!」 そんな暗闇で光る赤。 「楽しめっw」 そう言って赤は笑う。 俺が暗闇に呑まれそうな時に、彼は無意識なんだろけどこの手を引っ張ってくれる。 「楽しんでるヨー。俺の獲物まで取らないでね?王」 「早い者勝ちだろww」 「そうだネw」 俺の戦う理由…それはあの人が求めた自由を手に入れる為…。 だから俺は…………。 「貴方についていく、」 暗闇に呑まれないように赤い光を追いかけながら、戦場を舞う。 end.
/312ページ

最初のコメントを投稿しよう!

45人が本棚に入れています
本棚に追加