45人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
[ブルーベリーカップケーキ③]
外に出た満月は日陰のある場所を求めて歩いていた。手にはやはり二つのカップケーキ。
「この辺かな?」
木の陰を覗きこめば、人影がひとつ。
「読書中かい?神無月」
「ぁ…満月さん…何か用ですか~?」
「キミにいいものをあげるヨー。はい」
前の二人と同じようにカップケーキを二つ神無月に手渡す。
「ありがとうございます、ブルーベリーなんて珍しいですね~」
「美味しいヨ。キミで三人目だ」
「?配って歩いてるんですか~?」
「うん。あ、次に行かなくちゃ…またネー」
満月は神無月に手を振ってその場を後にした。
「まだまだ配らないとネ」
end.
最初のコメントを投稿しよう!