第2話

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「すいません」 数分後戻って来た小川が申し訳無さそうな顔をする。 「呼び出し?」 羽山の問いに小川は力無く頷いた。 「じゃあ、一緒に出ましょうか」 と、羽山が私に言った時 「お待たせしました、水菜とじゃこのサラダと焼き鳥です」 目の前に料理が置かれた。 「…………」 何も発せず三人で固まった。 私は浮かせた腰を元に戻す。 「じゃあ、お疲れ小川」 「本当すみません」 謝りながら帰る小川の背中を見送ると、羽山が席を移動して私の向かいへ行った。 「先輩、食べられますか?」 「あ、うん」 仕事で2人になる事はあっても、こんな風に飲みに行った事なんて無い。 「焼き鳥も暖かいうちにどうぞ?」 「あ、はい」 サラダを取り分けている羽山に促され焼き鳥を一本お皿に取った。 「はい」 「ありがとう」 盛られたサラダが目の前に置かれた。 「先輩って」 七味を取ろうとして手を伸ばした時、羽山に呼ばれ動きを止めた。 「潔癖でしょ?」 「…………え?」 私は羽山の顔を見つめたまま七味の蓋をくるくる回した。
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