扉の向こうへ

13/22

76人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「この子を殺されたくないのなら早く廊下に出たらどうなの?」 マリオネットがそう言ったが、マスターは動こうとしない。 「……交渉不成立?」 マリオネットはそうポツリと呟いて、包丁を振り上げた。 流石に怖くなってギュッと目を瞑る。 マリオネットが本気じゃないと信じたい。 ……が、保証はないし、武器の扱いに関して素人のはずだ。 何かの誤りで致命傷を食らう可能性もある。 これは、一か八かの賭けなのだ。 打ち合わせも無しに、まさか命を賭ける羽目になるとは思わなかったけど……。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加