76人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
「早く開けなさいよ」
玄関の前でどうしようかと迷っているマスターに向かってマリオネットは言った。
いつもの淡々とした声では無い。
演技だろうか。
追い詰められたら人間なんでも出来るものだ。
あの、ショックで何も話せなかった状況からいきなりこうなったのだ。
無事逃げられたとしても、張りつめられたマリオネットの精神は、細い糸が切れてしまうかのごとく、壊れてしまうかもしれない。
「早く……開けて!!」
マリオネットは焦り始めたのか、イライラを抑えられないようだ。
最初のコメントを投稿しよう!